蝶たちの踊るところ

民族紛争下のスリランカ。対立する民族、戦争被害者、障がい者たちがひとつになった。
○Document 1 国際ヒューマンライツ ドキュメンタリー映画祭 オープニング上映作品(グラスゴー・スコットランド / 2003)  

【目次】
1 Top
2 予告編
3 概要
4 解説
5 クレジット
6 オンデマンド視聴|無料
7 関連事項


予告編




概要


蝶たちの踊るところ 写真1

 2001年。アメリカ同時多発テロから3ヶ月後。
スリランカでは、独立建国を目指すタミル人の武力勢力、「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」と、シンハラ人によるスリランカ政府が、民族紛争を20年以上繰り返していました。
 そんな中、“バタフライ シアター カンパニー”というダンス シアター カンパニーが結成されました。
 メンバーは、「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」と戦っていた元スリランカ兵、兄弟や子供を内戦で失ったタミルの女性たち、戦争で障がい者となった人たち、生まれつき障がいをもった人たちで構成されています。
 しかも、みなそれぞれ宗教が違います。仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教・・・。
様々な違いで構成されたこのカンパニーは、違いによって対立するのではなく、共に芸術を創造しようとします。
 2001年12月、彼らは海外から演出家ヴォルフガング・シュタンゲ、ジュリアン・クロウチを招き、スリランカの演出家ロハナ・ディーバと共に、新作の制作を開始しました。
 ドキュメンタリー映画「蝶たちの踊るところ」は、多様な民族や宗教、境遇を持つ人々が共同生活をし、内戦における自らの経験に基づいた作品を稽古し、上演する様子を追います。
 内戦という逆境の中で、演劇が非戦の武器(主張)としてどのように機能するかを、静かに見つめます。

蝶たちの踊るところ 写真2



解説


◯スリランカ内戦の終了
 スリランカの内戦は、2009年5月、政府軍が反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」の拠点を制圧し、LTTEの最高指導者を殺害したことで、26年間続いた内戦が終結しました。


◯作品中の手話シーン
蝶たちの踊るところ 写真2

作品中、手話のみで語られるシーンがあります。その内容は、以下の通りです。

  漁師の息子の少年がいました。彼はお金で幸せが買えると信じていました。
 路上で魚を売り始めましたが、それでは十分なお金が稼げませんでした。
 そこで彼はお金を稼ぐために軍隊に入りました。たくさんの人を殺してお金を得ました。しかし、彼は幸せを感じることができませんでした。
 その後、お金を稼ぐためにあらゆる種類の汚い仕事をしました。そして彼はお金持ちになりました。好きなものは何でも食べられ、美しい女性と付き合うことができました。しかし、彼は幸せを感じることができませんでした。


クレジット

出演:  バタフライ シアター カンパニー / ヴォルフガング ・シュタンゲ / ロハナ・ディーバ / ジュリアン・クロウチ 他
声: 野中 剛
制作・著作: 有限会社ランドスケープ
撮影・編集 野中 剛
監督: 野中 剛
<日本語字幕> オンデマンド配信 / カラー / モノラル / 60分 / 2002年度作品

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蝶たちの踊るところ(60min )


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