ヴォルフガング・シュタンゲ・プロフィール

ヴォルフガング・シュタンゲ
ヴォルフガング・シュタンゲ
(舞踏教育家・振付家)

  ダンス教師、振付家、演出家、アミキ ダンス シアター カンパニーの創設者。1947年ベルリン生まれ。
 ヴォルフガングは、20代前半、英語を学ぶためにロンドンに渡りました。ある日、友人の紹介でヒルダ・ホルガーのダンス・レッスンを受けたことがきっかけで、ヒルダ・ホリガーをダンスと人生の師と仰ぐようになります。以後、ロンドン現代舞踊学校でさらなるダンスの研鑽を積み、ロンドンで暮らすようになりました。
ワークショップ 1970年代前半、友人の勧めで、精神科の患者さんにダンスを教えた経験から、独自のダンス観、芸術観を育み始めます。そして、知的障害、卒中、身体障害、心臓疾患の人々にダンスを教え、“ダンス・ダイナミクス”という、彼のダンス哲学を構築していきます。
 今まで、ダンスとは認められなかった障害を持つ人たちの身体の動き。ダンス・ダイナミクスは、その中に美を見出し、共にダンスをすることによって、芸術のレベルへと高めていくものです。お互いがお互いの能力を認め、分かち合い、学び合う。そんなダンス・ダイナミクスの考えは、単なる芸術観を越え、人間が生きることの奥深さにまで到達しているように思えます。ちょうど、ヒルダ・ホルガーが、子どもや自然の中に美を見出したように、ケーテ・コルヴィッツが、虐げられた労働者の中に美を見出したように、ヴォルフガングも、既成の価値観を越えたものに美を見出したのです。

 障害と芸術に対する今日の社会で支配的な見方から解放されたそのとき、創造の過程に立ち合うことができるのだ。   ーヴォルフガング・シュタンゲー

 1980年、ヴォルフガングは、健常者と障害者で構成されるアミキ・ダンス・シアターカンパニーを 創設しました。以後、『リュックブリック』『ヒルダ』など、数々の名作舞台をコンスタンスに発表。国際的評価を得ていきます。

 アミキ ダンス シアター カンパニーをセラピーの一種だなどと考えたらとんでもない。これぞまさしくプロの劇団だ。ーイザベル・ウォルフ(タイムズ誌)ー

 ダンスや芸術は、一握りの限られた人だけのものではなく、誰もが楽しみ、創造できるもの。そんなヴォルフガングの仕事は、芸術の裾野を広げ、わたしたちに生きることの歓喜、共に理解し合うことの喜びに目覚めさせてくれます。
ヴォルフガング・シュタンゲ2  現在もヴォルフガングは、ダンス教師として、イギリス、ドイツ、オーストリア、ニュージーランド、オーストラリア、スリランカ、日本など世界各国で、障害者と健常者の統合されたダンスワークショップを教えています。同時に、振付家、演出家として、アミキ ダンス シアター カンパニーと共に、新作を発表し続けています。また、ここ数年、スリランカのダンス シアター カンパニー“バタフライ シアター カンパニー”とのコラボレーションも積極的に行い、活動の範囲をさらに広げています。

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