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>Top  > 作品  >森田療法ビデオ全集 第5巻 悩める人への 生きるヒント 精神科医 藤田千尋

 

MT4

自然であること。


理論家として多くの治療者から敬意を寄せられる精神科医
藤田千尋(常盤台神経科・院長)。
分かりやすい日常語で、悩める人への生きるヒントを語る60分。







解説


 森田療法と本当の治癒
 神経症(不安障害、神経症性障害)に対する精神療法である森田療法。森田学派の中でも、優れた理論家として多くの治療者から敬意を寄せられる精神科医 藤田千尋は、1961年に常盤台神経科を開設し、約50年間、森田療法の入院・外来療法を実践し続けました。
 また藤田は弊社作品「森田療法ビデオ全集 第1巻 生きる」に出演し、森田療法の概要を分かりやすく解説。大好評を博しました。そして「第2巻 常盤台神経科」では、入院療法を紹介・解説し、日本精神医学史の中でもとても貴重な記録となりました。
 そんな、第1巻、第2巻の制作時に行われた藤田へのインタヴューは、20時間を超えます。このDVDは、第1巻、第2巻で使用されなかった貴重なインタヴューを編集し、悩める人への生きるヒントとしてまとめたものです。
  藤田千尋が分かりやすい言葉で、森田療法とは何か? 本当の治癒とは何か? を伝えます。


 森田療法はむずかしくない
あるがまま、純な心、思想の矛盾、精神交互作用・・・、森田療法には、森田療法独自の言葉が数多くあります。症状に悩む方たちは、時にそんな森田用語を理解することにとらわれ、森田療法に迷ってしまいます。森田療法をむずかしいものと誤解してしまいます。
 本作の中で藤田は、「森田療法は理屈ではなく実践」と力説します。そして、森田用語を排し日常の言葉で、神経症(不安障害、神経症性障害)の様々な症状に共通する、森田療法による対処の仕方、森田療法の目指す本当の治癒について語ります。
 その内容は、

   ①生活状況と不安(症状の本態)
   ②かくありたい(症状のからくり)
   ③どうしたら気にしなくなるの?(はからい)
   ④鶴を折った紙で他のものを折る(外来森田療法)
   ⑤自然に服従・境遇に従順(本当の治癒)
   ⑥最後に

 症状に苦しんでいる時、迷った時に何度も視聴し、森田療法の原点に立ち返ることのできる、“生きる道しるべ”となるDVDです。


 治療者を目指す方にも
 DVDの中で藤田は「〜という風に患者さんには話します」と言い、臨床での患者さんへの説明を想定しながら森田療法について語っています。
 そして、森田療法の治療技法で多用される、「例え話」や「比喩」を多く盛り込みながら、難しくなりがちな話を、分かりやすく語ります。藤田の「例え話」と「比喩」は秀逸で、まさに精神科医 藤田千尋の真骨頂と言えるでしょう。
 森田療法の治療者を目指す方にとっても、大変参考になる内容です。

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内容

DVDで話されるトピックスは、以下の通りです。


はじめに
    ・神経症と森田療法(文章による解説)

①生活状況と不安(症状の本態)
    ・症状の発症について
    ・とらわれ

    ・症状の本態を気づかせる療法

②かくありたい(症状のからくり)
  
・飛行機に乗ることを恐れる例
    ・睡眠障害の例
    ・不潔恐怖の例
    ・主観(感情)と客観(理屈)

③どうしたら気にしなくなるの?(はからい)
    ・比喩:靴の中の小石
    ・自然であるということ
    ・比喩:折り紙
    ・比喩:車の運転

④鶴を折った紙で他のものを折る(外来森田療法)
    ・森田療法における薬物使用
    ・外来森田療法の治療構造(仕組み)
    ・外来森田療法での治癒プロセス


⑤自然に服従・境遇に従順(本当の治癒)
    ・境遇に従順とは?
    ・自然に服従とは?
    ・比喩:さとり

⑥最後に
    ・このDVDの目的
   


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プロフィール
                      





1923年  長崎県生。
1948年  東京慈恵会医科大学卒業。
1950年  同大学精神医学教室入局。
1960年  同教室講師。
1961年  精神科診療所「常盤台神経科」を開設。
     以来、約50年、入院森田療法を実施する。
1983年  森田療法学会理事。
1986年  英書「Morita Therapy」(医学書院)を出版。
     森田療法の理論的・治療的実践の国際的理解に貢献し、本書を出版
     した医学書院は、その出版を評価され、国際出版文化大賞を受賞。
1989年  第七回森田療法学会会長。
1992年  第三回森田正馬賞受賞。
     長年の「治療的生活共同体」と呼ぶべき、入院森田療法や森田療法
     に関する研究活動が評価される。
1999年  ビデオ「森田療法ビデオ全集1 生きる」(制作:ランドスケープ/ 監督:
       野中剛)
で、 森田療法を解説。
2001年  ビデオ「森田療法ビデオ全集2 常盤台神経科」(制作:ランドスケープ/
       監督:野中剛)
で、入院森田療法を解説。
2013年  「常盤台神経科」を閉院。
2014年  3月6日 永眠。
     12月 著書「森田療法 その本質と臨床の知」(ランドスケープ)
      出版。


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クレジット


出演:    藤田千尋

聞き手:   野中 剛

企画・製作: 有限会社ランドスケープ
医学監修:  丸山 晋(医学博士、精神科医)
撮影:    田山 滋、野中 剛
写真資料:  三島森田病院・森田正馬記念館
       高良興生院・森田療法関連資料保存会
協力:    岡本常男
       メンタルヘルス岡本記念財団
       藤田千代子
編集:    野中 剛
監督:    野中 剛 

DVD / 16:9 / カラー / ステレオ / 60分 / 定価:4,800円(税抜)
2017年度作品

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森田正馬
もりた しょうま


(1874〜1938)

日本の精神科医

 1874年高知県生まれ。東京帝国大学医学部を卒業。1938年、東京慈恵会医科大学名誉教授。自宅を開放して神経症患者の家庭療法的治療を行う。森田療法を確立させたのは、この自宅を開放した診療所による実践経験が大きい。
 もともと自身も神経症体験を青年期に持っており、その経験が、療法や患者への接し方に大きく反映している。
 当時の精神医学界は、心の病気の原因を脳や神経などの身体によるもの(身体因)とすることが世界的な動向であった。しかし森田はこれを、心によるもの(心因)とし、世界の様々な療法を参考にしながら、森田療法を創始した。
 当時の森田療法は、鍛錬療法、不問療法などと呼ばれ、医学会の中で異端視されていた。しかし、森田は自身の論文に何度も修正を加えながら、約20年かけて森田療法を確立させた。
 1938年、肺炎のため64歳で死去。


森田療法
 
 
森田正馬によって1919年に創始された日本独自の精神療法。「神経質(神経症)に対する特殊療法」と森田自身が呼んだように、主に神経症の治療のために用いられる精神療法。最近では、治療対象をうつ病など、その範囲を広める試みも行われています。
 森田療法では神経症による不安や死の恐怖を、人間としての自然な感情であり、よりよく生きようとする欲望(生の欲望)の反映だと解釈します。そして治療目標を、症状の除去ではなく、不安や葛藤のある、あるがままの自分を受容し、不安や葛藤を持ちながらでも、現実生活ができることとします。
 そのために入院療法では、家庭的空間の中で「臥褥」「作業」を行います。
 本来、森田療法は入院療法から始まりましたが、時代の流れの中で入院施設が減少していき、現在では外来療法が主となっています。外来療法で患者さんは、治療者のアドバイスを実生活で実践し、その結果を外来面接の場に持ち帰り治療者と吟味し、アドバイスを受け、再び実生活の場での実践を試みていきます。



神経症(不安障害、神経症性障害)

 神経症(不安障害、神経症性障害)とは、心身に対する健康で当たり前な感情や感覚を、病的なものとして受け止め、必要以上に強く不安、恐怖する、心身の機能障害です。
 森田正馬はそれを「神経質」と呼び、後継者の高良は「神経質症」と名付けました。その後それは「神経症」と呼ばれるようになり、一般にはノイローゼとも呼ばれています。
  近年の日本の精神科臨床では、診断基準「ICD」と「DSM」が標準となり、「神経症」という診断名は使用されなくなりました。「不安障害」や「神経症性障害」という診断名になっています。
 「ICD」と「DSM」は、ヨーロッパとアメリカで創始され、診断と治療の合理化と国際統一化を目的とした国際的診断基準です。 ですが、患者さんの悩みの本質にそぐわない、診断名が変わることにより治療法や処方薬が容易に変わってしまうという批判の声も一部にあります。 また心の病気の病理解釈、診断名は、今後の医学の進歩や時代の変化によって変わっていく可能性も充分にあります。
  それを踏まえ本DVDは、あえて森田学派による病理解釈、診断分類に基づいて構成されています。

 森田は神経症を以下のように大別しました(森田学派による診断分類)。

 1) 固有(普通)神経質 (症):
   不眠症、頭痛・頭重、めまい、耳鳴り、感覚異常、疲労亢進、脱力感、
   能率減退、胃腸神経症、書痙、記憶不良 など。

 2)発作性神経症:
   心悸亢進発作、不安発作、呼吸困難発作 など。

 3)強迫観念症:
   対人(赤面・視線・正視・表情 等)恐怖、不潔恐怖、確認恐怖、縁起恐怖、
   読書恐怖、雑念恐怖、不完全恐怖、罪悪恐怖、吃音恐怖 など。


「ICD」や「DSM」における診断分類「パニック障害」は、「2)発作性神経症」に分類され、「社交不安障害」「社会不安障害」「強迫性障害」「広場恐怖」 は、「3)強迫観念症」に分類されます。